2010年6月9日

学童DNA


 色んな特長があるここ中川学童ですが、“人が寄ってくる…”“人の寄りがいい…”というのも一つの特長なのではないかと思います。ですから、よくお迎えにみえた時、あのお姉さんは?あのお兄さんは?と思われている、お父さんお母さんもみえるのでは。 先々週だったでしょうか、その時は昨夏アルバイトで保育に入ってくれていたアメリカの大学に通うお姉さんが、帰国したからと寄ってくれました。

 そして昨日、公園であそんでいると高校2年生のOG・A実が顔を出してくれました。学童に寄ったところ、カナッチに公園に居ることを聞き追いかけてきてくれたのです。 学童との距離は各家庭、そして何よりも子どもたち一人一人違いますが、中川学童には周期的に、“ミスター学童っ子”“ミス学童っ子”と言えるような子が出現します(笑)。学童DNAをいっぱいもったそんな子です。 
 学童DNA…?惹いて言うなら 
   ・人が大好き 
   ・小さな子の面倒を自然に見ることができる 
   ・みんなで何かをやることが好き!
…などなど、そんなステキな感性があること。私はそれを学童DNAと勝手に名付けています(笑)。 
 そして、今見ている子たちにも、人が好きで、人とつながって、みんなで何かをやることが好きな子になってほしいと、そんな願いをもって日々保育にあたっています。 
 さて、昨日学童に顔を出してくれたA実は、高校生になり演劇部を頑張っています。従って部活中心の生活なので、最近、顔を出すのはほんのたまにで、しかし、年に何回か何らかの周期で、そして彼女の中で何かあったときにここに足を運びます。 だから昨日は、
「何か、話したかったんだろう?」
と尋ねると、演劇部のことを話し始めました。 新しい作品のためのオーデションがあったこと。その中の二つの役に選ばれたこと。その一つは予期していなかった役で、その発表の時、
「緊張で涙が出てきた」
とのこと。そう、昨日はこのことを話したかったのですね、聞いて欲しかったのですね。 
 制服のため、公園では思いっきり子どもたちとあそぶことはできませんでしたが、子どもの頃から変わらないA実スマイルで、チビッ子に絡んでくれる彼女の姿、そんな姿を見ることができることはまさに指導員冥利です(もちろん彼女も、今に至るまでは色んなことがあり、それを乗り越えてきました)。
 公園から自転車を押して一緒に帰ってくれたA実、学童についてしばらくすると、
「ジャァ、帰るわ。今から友だちに会うんだ」
と。学校が終わって友だちと会うまでの間、フッと寄ることができる場所が地域にあること、学童は高校生になったA実にとっても、確かな“イバショ”なのですね。そしてそんな時に話しを聞いてくれる気心が知れた指導員がいる…、このことも手前味噌ではありますが、とても大切なことです。
 こうしたことからも、地域から学童をなくしてはいけませんね。今年度、名古屋市の学童制度は一定前進しました。しかし、助成金額がどこの学童も一緒など、まだまだその内容は不十分です。こうした中、まもなく制度改善へ向けて請願署名活動を取り組みますが、今回の要求項目には『指導員・経験加給の新設』があります。その必要性は、今回のエピソードでもわかるのではないでしょうか?
 ところでそのA実ですが、なんとまぁ、そんな気を遣わなくてもいいのに…と思うのですが、このところはおやつの差し入れも持って…。

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