2012年1月26日

火の話

 子どもたちも一瞬にして引き込まれた、黒田 征太郎さんの原子力と人間の関係を問う新作絵本『火の話』 、それはもう、すごいインパクトでした。
 その画風、そしてそこに綴られている一言一言は実に重たいものの子どもたちにもわかりやすく、多くの子が微動だにせず食い入るように見て&聞いていてくれました。
三日三晩考え、ニンゲンの“知恵”を信じてニンゲンに火を渡した火の神。火を手に入れたことでニンゲンの暮らしは豊になるものの、戦争、原発と裏切られます。
しかし火の神は、今度は七日七晩考えニンゲンの“魂”を信じて…。

繰り返される悲しく悲惨な歴史、今、私たちは試されています。

もう繰り返してはいけません。

さて、子どもたちにお話しをするとき、そして読み聞かせを行う時には、いつも彼らに語りかけます。例えば今回は、
「最初はニンゲンの“チエ”を信じて火を渡した火の神。では、なぜ今度は“チエ”ではなく“タマシイ”なのかな?」
と。
みんな、どんな答えをもってくるのかな?
多くの皆さんに、
日本のみならず世界中に広めたい、
そんな絵本です。
出版:石風社

 

2012年1月25日

確かなイバショ

「ただいま!」
で始まる、学童保育所で過ごす子どもたちの放課後の生活。そんな「ただいま」の後は先ずは宿題、そしてここ中川学童の子どもたちは『あのね』(日記)を書きます。
 昨日、子どもたちの宿題をみていた相棒指導員が、
「Iちゃんの『あのね』を見て下さい」
と、Iちゃん(1年生)のノートを見せてくれました。ノートを手渡してくれた彼女の顔はとても嬉しそう。なぜならそこには、
「あのね、がくどうのしどういんが しゃりばんたちでよかった。」
の、短いながらもIちゃんの想いがこもった言葉が!その言葉に、私も思わずニッコリ。
 このことをお迎えにみえたお母さんに伝えると、保育園、そしてトワイライトでもなかなか馴染めなかったというIちゃんは、今でも習い事の教室などに行くと泣けてしまうとのこと。そして、
「唯一ここだけが(中川学童だけが)、元気に過ごせる場所です」
と。
 1年生の9月から正式入所したIちゃん、ここは彼女の確かな“イバショ”になっています。
 いやぁ~、それにしてもこうした子どもたちの言葉、本当に嬉しいです。まさに指導員冥利!こんな子どもたちに元気がもらえるから、私たちはがんばることができます。
 Iちゃんありがとう。
 さて、今日の保育プログラムは『中川学童オリジナル年賀ハガキ・大抽選会』というお楽しみに企画。新年子どもたちに送ったカードに連番をふってあるので、それを使って抽選会を行います。景品の多くは、私たち指導員の押入れの中に眠っていたモノや、いただきモノ。昨日、包装した景品を保育室に置いておいたので、また、その景品名を掲示しておいたので、きっとみんな、今日はワクワク・ドキドキしながら帰ってくるんだろうな(#^.^#)。
「ただいま」
で始まる、学童保育所で過ごす子どもたちの放課後の生活。私たちは、もちろん!
「おかえり!」
さぁ、今日はなにしてあそぶ?



2012年1月18日

KOZAの夜,Good Time Good Friends!Part,3

 昨夜は、実にいい夜でした。
いい仲間と、酒、そして音楽…。


 学童保育所指導員として最近よく考えていること、それはいかにチーム力を高めるか?ということです。そのためには打ち合わせや研修等は必須ですが、厳しい学童保育所運営であるため、パートナー指導員(パート指導員さん)の勤務は基本的には実保育時間のみ(子どもたちの下校にあわせて出勤)。もちろん、子どもたちの下校前に当日の段取りの確認を行うと共に、日々保育をする中で意思統一しなければならないことなどについては、その都度打ち合わせを行っていますが、本当に必要なのは“意識し意図した”打ち合わせであったり研修です。そうしたことなくしては、学童保育の質は高まりません。
 その学童保育の質の向上についてもう一つ大切なのは、指導員同士が共感し合い、指導員もまたイキイキと働くことができる職場環境を構築することです。
 さて、前置きが長くなりましたが、昨夜はそんな目的をもち、自主研修という位置づけで旧知のBar・KOZAで行われたユキヒロさんLiveにパートナー達と出かけました。ユキヒロさんの曲が高校の教科書でも取り上げられ合唱曲になっていることから、随分前にマスター・拓さんからすすめられていたのですが予定が合わなかった共に、仕事後栄方面へ出かけるというのは正直億劫なこともあり…。しかし今回は、前述のような目的があったことから一ヶ月前からパートーナーたちと確認していたので、遂に(#^.^#)“実現”となりました。
 
 そしてそのユキヒロさんLiveですが、もう
「最高!」
の一言でした。事前にCDを手に入れ聴く中、彼は私のお気に入りアーティストの一人になりましたが、やはりLiveは違います。臨場感と彼の人柄で、その楽曲の魅力は二倍にも三倍にも(KOZAの音響も良かったです)!それ以上に、パートナー達とこうした時間を共有できたこと、今回はそのことに大きな意味と価値があります。
 多くの企業が、企業としての魅力を高めるため様々な研修等を行っていることを考える、残念ながら学童は遅れていると言えます。こうしたことを研修と呼ぶことについては疑問を呈する方もみえるかと思いますが、今後も色んなアプローチをして行きたいと思います。
 ところで、ユキヒロさんの手話付ソング『今日から明日へ』、三人でしっかり手に入れてきたので、また、楽譜をいただける約束もして下さったので、これから子どもたちと歌っていきます。

元気出して 笑い飛ばして
手を叩いて歌おう
君がいれば 心が躍る
今日から明日へと
動き始めている

p.s,ユキヒロさん、昨夜はありがとう。ステキな歌と共に、ダジャレ?オヤジギャグ?もしっかり仕入れさせていただきましたよ(#^.^#)。


2012年1月15日

親鸞~激動篇~



 待ちに待った親鸞~激動篇~が、遂に発売されました。アマゾンで注文していたので昨日手元に!
 2年前のお正月に、偶然目にした新聞広告の書評から、この前作となる『親鸞』を手にしたところ、本当に面白く一気に読み切りました。そして昨年の元旦、帰省先実家で中日新聞をめくると、ナント!『親鸞~激動篇~』の連載が!前作ではその魅力に完全に引き込まれたので、この時、心の中でガッツポーズ(#^.^#)していたことは言うまでもありません!
 しかし、大きな問題が。
そう、帰省先の購読紙は中日新聞ですが、名古屋では朝日新聞。その他にもう1紙購読しているので、現実問題としてこれ以上購読紙を増やすことはできませんでしたし、また、現購読紙の変更も考えることができず。
 そこで、出勤前に、また休憩の時に
「喫茶店で読もう」
という戦略(大袈裟(^_^;)をたてたのですが、これがまたなかなか…。
 自分の無能さをさらけだすようで恥ずかしいのですが、ここ数年私の辞書の中から“休憩”という言葉が消えているので、毎日喫茶店で読むということはすぐに破綻。それでも一日空いたときは喫茶店のマスターにお願いして前日分を出していただいたり、4,5日空いたときは購読している相棒指導員に持ってきてもらうなど協力してもらい、何とか3月中旬までは読むことができていました。しかし年度末の慌ただしさの中で、結局挫折。
 だから今回の発刊はとても嬉しく…、実践書以外では、どうやら今年の読書はじめも親鸞になりそうです。

 さて、話しは変わりますが、これも帰省中ネタですが、今年のお正月に田舎の母に紹介してもらった「かんてんパパ」で有名な伊奈食品工業株式会社『パパのシーズニング』というドレッシング、完全にハマり、早速取り寄せました。顆粒のこのドレッシング、本当にオイシイですよ。
 サラダ等の皆さん、試して損はありませんよ(#^.^#)。

  

2012年1月9日

きみのまちははれてるかな?

新年、あけましておめでとうございます。
 更新が滞りがちな本ブログですが、本年も気長におつきあいいただければ嬉しいです。
 仕事始めとなった5日(木) (中川学童は4日(水)から開所) 、一年の始まりに、荒井良二さんの絵本『あさになったのでまどをあけますよ』 の読み聞かせを行いました。タイトルの響きと共に新聞広告での一二行の書評に惹かれ偶然手にしたこの絵本ですが、とてもステキな絵本です。
 とにかく絵が綺麗です。そして、全編にわたって

   やまは やっぱり そこにいて
   きは やっぱり ここにいる 
   だから ぼくは ここがすき

…と、このように綴られていて、ページをめくる度に優しく語りかけられているような何とも温かな気持ちに。しかしそれでいて静かではあるものの何か力強いメッセージも。
 その感じる力強いメッセージとは?
お恥ずかしい話しですが、荒井さんの作品を手に取るのは初めて。そこでネットで調べてみました。以下、出版元・偕成社のHPから引用します。
2011年は、わたしたち1人1人にとって忘れられない年になりました。日々を暮らしていくということについて、多くの方があらためてさまざまな思いをめぐらせたのではないでしょうか。この夏、荒井良二さんは、被災地の方々と一緒に取り組むワークショップのために、東北地方沿岸部の町を訪ねる旅を繰り返しました。そして、思いをこめて1冊の絵本を描き上げました。美しい絵本です。この絵本の美しさにこめられたポジティブな力がどうぞ読者のみなさんに届きますように。
 感じた力強いメッセージは、この作品が生まれるにあたってのこのような経緯の中にあったのです。何気ない日常と、窓の外に広がるあたりまえの風景と幸せ。毎日朝が来て、仕事に行くこと、学校に行くことなど、そうした些細なことの繰り返しがどれだけ大切で尊いことか。しかし、それが突然断ち切られてしまうことも…。だから、今ここにいることに喜びを感じ、感謝したいと思わずにいられなくなるこの作品は、ぜひ、多くの方に手にして欲しいな…と。昨年の後半からは『最後だとわかっていたなら』が私の一番のプレゼント本でしたが(押しつけ本?私は自分が気に入ったモノを人に押しつける癖が(^_^;)、今年はきっとこの絵本が(#^.^#)!
 さて、この絵本の一年の始まりにふさわしい内容と共に、その誕生経緯から、この日は重ねて『つなみ~被災地のこども80人の作文集~』 に掲載されていた子どもたちの作文も数点をピックアップして読みました。あの未曾有の震災を体験した子どもたちの、まさに足下まで水が迫ってくる中逃げていたことがわかる作文に、学童っ子たちは水をうったように静かに聞いていました。
 あれからまもなく一年が経とうとしています。
 映画聯合艦隊司令長官 山本五十六』の中で、開戦に向かって突き進む勢力に引きずられる世論と日本人を山本五十六が、
「日本人は忘れることが得意だから」
と揶揄していましたが、この出来事を忘れないためにも、また、何かあった時に子どもたちが自ら自分自身を守ることができるよう、作文集『つなみ』は、少しずつ読んでいきたいと思います。

 ところで、昨年は実践の中でなかなか行う事ができなかった、絵本の読み聞かせ。今年は、子どもたちの生活の一部にして行くことができればと考えています。

 この一年が皆さんにとって充実した年となりますように。
 そして今、

きみのまちははれてるかな?

 ここ名古屋は、新成人の門出を祝うかのように、快晴ですよ(#^.^#)!