2011年12月19日

カリーナの林檎~チェルノブイリの森~

 先週末、首相が今回の原発事故について収束宣言を出したが、片方では廃炉には30年かかると言われているのに、いったいこのことのどこに信憑性はあるのだろうか。17日(土)の朝日新聞朝刊には『真の困難今から』との論説にあり、そこには「事故処理には数十年、100年の時間がかかり、生活を簡単に奪ってしまう」とあったが、一度事故が起ると一個人の一生ではとうてい見届けることができない事態に陥るのに、そんな原発がこの狭い国土の中に54基もある…、これはもう異常である。
 しかし、一番の問題は原発問題に対してこれまで警鐘を鳴らしていた方達が居たのにも関わらず、私を含め多くの人が真摯に向き合ってこなかったことである。
 こうした中、二週間前・映画『カリーナの林檎~チェルノブイリの森~』を観た。監督に対しては様々な所見があるが、この作品は、ぜひ多くの人に観てもらいたい。映画は全編を通し、淡々と流れているが、そのことを日常生活と重ねるとそれがどれだけ大切なことなのか?当たり前のように朝がきて、自分の大切な人と「おはよう」の挨拶を交わす。しかし、それはいとも簡単に壊れてしまう。

 「チェルノブイリには悪魔のお城があって毒をまきちらしているんだよ」
 「かみさまはどうしてあくまをやっつけてくれないんだろう…」
と、カリーナはみんなを助けるために悪魔のお城へ(公式HPより)。

 これ以上、悪魔のお城を増やさないために、今、私たちが行わなければならないことは?
 学ばなければならない、そして、具体的な行動に-。私たち一人一人がカリーナになってお城に向かうことで、きっと何かが変わるだろう。…いや、変えなければならない。 

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