2012年1月9日

きみのまちははれてるかな?

新年、あけましておめでとうございます。
 更新が滞りがちな本ブログですが、本年も気長におつきあいいただければ嬉しいです。
 仕事始めとなった5日(木) (中川学童は4日(水)から開所) 、一年の始まりに、荒井良二さんの絵本『あさになったのでまどをあけますよ』 の読み聞かせを行いました。タイトルの響きと共に新聞広告での一二行の書評に惹かれ偶然手にしたこの絵本ですが、とてもステキな絵本です。
 とにかく絵が綺麗です。そして、全編にわたって

   やまは やっぱり そこにいて
   きは やっぱり ここにいる 
   だから ぼくは ここがすき

…と、このように綴られていて、ページをめくる度に優しく語りかけられているような何とも温かな気持ちに。しかしそれでいて静かではあるものの何か力強いメッセージも。
 その感じる力強いメッセージとは?
お恥ずかしい話しですが、荒井さんの作品を手に取るのは初めて。そこでネットで調べてみました。以下、出版元・偕成社のHPから引用します。
2011年は、わたしたち1人1人にとって忘れられない年になりました。日々を暮らしていくということについて、多くの方があらためてさまざまな思いをめぐらせたのではないでしょうか。この夏、荒井良二さんは、被災地の方々と一緒に取り組むワークショップのために、東北地方沿岸部の町を訪ねる旅を繰り返しました。そして、思いをこめて1冊の絵本を描き上げました。美しい絵本です。この絵本の美しさにこめられたポジティブな力がどうぞ読者のみなさんに届きますように。
 感じた力強いメッセージは、この作品が生まれるにあたってのこのような経緯の中にあったのです。何気ない日常と、窓の外に広がるあたりまえの風景と幸せ。毎日朝が来て、仕事に行くこと、学校に行くことなど、そうした些細なことの繰り返しがどれだけ大切で尊いことか。しかし、それが突然断ち切られてしまうことも…。だから、今ここにいることに喜びを感じ、感謝したいと思わずにいられなくなるこの作品は、ぜひ、多くの方に手にして欲しいな…と。昨年の後半からは『最後だとわかっていたなら』が私の一番のプレゼント本でしたが(押しつけ本?私は自分が気に入ったモノを人に押しつける癖が(^_^;)、今年はきっとこの絵本が(#^.^#)!
 さて、この絵本の一年の始まりにふさわしい内容と共に、その誕生経緯から、この日は重ねて『つなみ~被災地のこども80人の作文集~』 に掲載されていた子どもたちの作文も数点をピックアップして読みました。あの未曾有の震災を体験した子どもたちの、まさに足下まで水が迫ってくる中逃げていたことがわかる作文に、学童っ子たちは水をうったように静かに聞いていました。
 あれからまもなく一年が経とうとしています。
 映画聯合艦隊司令長官 山本五十六』の中で、開戦に向かって突き進む勢力に引きずられる世論と日本人を山本五十六が、
「日本人は忘れることが得意だから」
と揶揄していましたが、この出来事を忘れないためにも、また、何かあった時に子どもたちが自ら自分自身を守ることができるよう、作文集『つなみ』は、少しずつ読んでいきたいと思います。

 ところで、昨年は実践の中でなかなか行う事ができなかった、絵本の読み聞かせ。今年は、子どもたちの生活の一部にして行くことができればと考えています。

 この一年が皆さんにとって充実した年となりますように。
 そして今、

きみのまちははれてるかな?

 ここ名古屋は、新成人の門出を祝うかのように、快晴ですよ(#^.^#)!




2 件のコメント:

  1. 声かけてください。
    いつでも、絵本、読みに行きますよ!!

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  2. オーッ!
    それは心強い(#^.^#)!
    匿名さんのオススメ絵本など、
    ぜひ、お知らせ下さい。

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